*このエッセイは、ビッグウッド代表 大木 政春によるものです。
 「ビッグウッドのフードに対する想いやこだわり」をみなさんにお伝えできたら幸いです。




ドッグフード奮闘記 Vol.2   「U.S.Aドッグフード事情」


 ドッグフード原料になっている『廃棄肉』に幻滅し、突然現れた目の前の暗い現実を振り払おうと、私はアメリカ行きを思い立ちました。

 日本国内はこんなひどい状況でも、ドッグフードの先進国アメリカだったら、私を安心させてくれるに違いない・・・という藁にもすがる思いでした。
しかし、その渡米が、更に自分を幻滅の奈落へ突き落とす結果になってしまうとは・・・。

 アメリカにつき、早速メーカーと連絡をとったところ、日本では実現しなかった工場見学も「ウエルカム」とのこと。
訪れた工場はそれはそれはすばらしい設備を擁し、案内してくださった担当の方もとても紳士的な対応で迎えてくれました。
私の訪問を勘違いされたようで、見学の途中で「日本の正式な代理店としてがんばってほしい」と言われ商談に入りそうになったりもしました。
まぁ、それはそれとして・・・(笑)。

 本来の目的である調査のため工場に入った時、びっくりする光景が飛び込んできました。
なんと、防毒マスクと完全装備で、作業する光景。

 私は「なぜこんな格好で作業をしているのですか?」と聞きました。
すると彼はよくぞ聞いてくれたとばかりに、
「これが我社の誇る最新設備の原料肉消毒システムなのです!飼料用原料肉でも完全に消毒することにより安全なドッグフードが出来上がります。我々はアメリカで一番安全なドッグフードを作れる設備を擁したメーカーなんです」と説明し、
「取引をするなら当社にしなさい!」と、満面の笑みの中に自信を満ち溢れさせ、説明したのであった。
          

Vol.3につづく)